時代が交錯する3つの建物
母屋と2つの離れからなる大型物件です。正確な築年数は分かりませんが、家主さんの話によると少なくとも母屋は100年は経っていると思われます。離れのうち、木造のほうは母屋と近い時期に建てられたであろう古民家。もう一つの離れはコンクリ造りで、ずいぶん後の年代のようです。
母屋はキッチン側が後から増築され、間取りが大幅に変更されています。さらに風呂のリフォームも加わって、屋内を数歩歩くだけで時代が変わっていくような交錯感があります。
一方、木造の離れは昭和初期の雰囲気を色濃く残していますが、二階から屋根裏に入れる扉が付けられていて、不思議な空間となっています。コンクリの離れは昭和後期か平成初期頃の建物と思われ、1階はガレージと物置です。
そのままでも住めるが、快適に過ごすにはリフォーム必須か
最も気になる雨漏り跡はすでに改修済み。屋根の葺き替えから50年近く経過しているというものの、外観的には屋根瓦はまだまだ安心です。また、お風呂はユニットバス化、(母屋とコンクリ離れの)トイレも水洗化されています。キッチンはかなり古い状態ですので、そのままでも使えなくはないですが、リフォーム推奨。その他、外壁の剥がれ、コンクリ割れ、屋上テラスのポリカ波板など細かいことを言えば要修繕箇所は多数。
少し気になるのは、母屋の和室の畳中央部分の盛り上がりです。周りが下がったか、中央がなんらかの理由で盛り上がってしまったか。原因不明なので、床下をチェックする必要があります。
シロアリの被害も複数箇所で散見されますが、立派な古材で建てられているので、強度にはほぼ影響ないと考えて良いでしょう。
元・大農家の家。ということは……
離れの1階には柑橘の貯蔵庫が3部屋。中には収穫した柑橘を入れるコンテナがぎっしり入っています。先代の家主さんはかなり大きな農家だったので、農業に関連する道具が多数残っています。それらを有効利用できるならば、かなりプラスになりますが、処分するとなるとコストはかなり掛かると思われます。
周辺の状況は・・・
中島の中心集落である大浦地区。スーパーや市役所の支所、農協が近隣にあり、郵便局や病院、港も徒歩圏内です。普通に生活するだけであれば車なしでも十分です。(農業をされる方は軽トラが必要になります)
また、すぐ目の前が船を留められる桟橋になっていますので、ボートやヨットを楽しみたい方にもオススメ。
動画で紹介