2つの玄関が併設され、左右に広がる不思議な間取り
二神島の港から程近い細い路地の突き当たりにある倉庫付きの古民家。路地は尾道を思わせるような趣のある坂道です。坂を登り切ったところに倉庫があり、その奥に住居スペースがある造りになっています。平屋ではありますが、傾斜のある土地に家が建っているため、家屋の一部は平家とも二階建てとも言えるような構造ですが、間取り図では便宜上、一階部分を地下室として表記しています。
この物件の特徴は、2つの棟が玄関を接して向き合うように配置されている不思議な間取りです。左側は純和風の木造で、広く取られた玄関スペースと廊下で旅館を思わせる造り。右側の棟は一部コンクリ造りで、キッチン・風呂・トイレといった水回りの設備が集約されています。コンクリ部分は外階段で屋上も利用でき、屋上からは海も見えます。
経年劣化はあるも、とりあえずすぐに住める物件
築後70年ほど経っているそうで、古き良き日本の家屋らしい上品な雰囲気があります。空き家期間は長くはなく、比較的最近まで人が使われていた家のため、すぐ住める状態であることはほぼ間違いありませんが、ガラスが割れていたり、雨漏りの形跡があったりと各所に経年相応の劣化は見られます。屋根やメインの構造体は大丈夫そうに思われ、大規模なリフォームは必要なさそうですので、DIYで修繕できる方なら住みながら少しずつ直していくのが良さそうです。大きなプラス材料としては、トイレが水洗化されていることが挙げられます。
また、奥まっている場所のせいか、携帯の電波には少し難があり、モバイルルーターなどネット機器はどれくらい使えるかは不明です。家までの路地は車は入れませんので、引越しなどで大荷物を運ぶのは一苦労。
周辺の状況は・・・
人口が50人程度まで減ってしまっている二神島。元々は農業(柑橘)もあり漁業も強い島だったので、生計を立てる手段はいくらか選べそうです。ただ、人口減に合わせて生活の利便性はどんどん下がってきていますので、安易に購入を検討する前に、現地の状況を確認しにいくことを強くオススメします。静かな生活を求めている人にはうってつけです。