住んでよし。宿にしてもよし。
畑里地区では初登場の空き家物件です。緩やかな傾斜地の石垣の上に建てられた築100年超えの古民家。かつて大農家だったお宅なので、重厚な門構えを入ると右手に7部屋もの柑橘貯蔵庫がズラリ。中庭を通って、母屋が4DK、2階建ての離れが3部屋で合計7DKという広さになっています。
母屋は居住スペースとして使うとして、問題は貯蔵庫をどう使うか。各部屋に、立派な梁が見えていますので、宿泊部屋にリフォームして宿を経営するなどのイメージは比較的容易に湧きます。その他、アイデア次第で可能性の広がる物件です。どう使う場合でも、屋根は葺き替え済みなのでまだまだ問題なく使えそうです。
母屋の状態は…
母屋は大正時代に建てられた建物のようですが、玄関付近を中心に、昭和の終わりか平成初期に簡単なリフォームが入っており、内装の表面的な部分には古民家感は失われています。しかし、大黒柱や鴨居を見る限りでは贅沢な部材がふんだんに使われているため、壁を一度剥がすなどすれば雰囲気は出てくると思われます。裏口付近にシロアリの被害が見られますので、ダメージをチェックする意味でも一度は骨組み周りを確認してみる必要がありそうです。
風呂はかなり古さを感じますが、キッチンや水洗トイレはそのままでも利用可能です。お金を掛けたくない場合はそのままでも住むことができます。
離れの構造と状態
離れは門を兼ねた造りになっています。母屋とは別棟として建てられていますが、後から屋根を繋げる形になっていて、家屋内は繋がったような構造。それでいて、二階に上がるためには一度縁側を通らないといけない不思議な動線です。縁側から入り直して階段を上がると、離れの二階はかつての子供部屋になっています。窓からは北西方面に広島側の海と島々が一望でき、眺めが抜群です。
二階奥には、簡単な床の間があり、そのあたりの雨漏りが内壁を傷めています。この部分は早急に修繕の必要があります。
周辺の状況は・・・
『離島の空き家』としては初めての畑里地区。畑里は中島の北西部に位置し、人口が50人弱と島内最小の地区です。そのため、周辺は非常に静か。集落に属していながらもポツンと一軒家のような生活ができそうです。地区内には商店もなく、買い物や松山への渡航は車で12~13分の大浦地区まで行くことになります。
動画で紹介